

おさよさん
部屋がスッキリ片付く収納テクや無理なく続く簡単な掃除テクなどをSNSで紹介し大人気の片付け・収納のプロ
おもちゃや学用品、工作など物がいっぱいの子ども部屋。つい親が片付けてしまいがちですが、子ども自ら整理整頓できるようになると親も子も楽ですよね。第3弾では、自分でお片付けできる子に育つ我が家のアイデアをご紹介します。
物との付き合い方は子どもによってさまざま

3年生になる娘は、自分の中でのブームが過ぎるとさっと整理できるタイプ。ある日突然片付けスイッチが入ると、遊ばなくなったおもちゃやぬいぐるみを袋にまとめて、整理していることもあります。


反対に6年生の息子は、思い入れのある物は長く持っておきたいタイプ。初めて遊んだトミカや大切に集めていた妖怪ウォッチのメダルなど、量を決めた「思い出BOX」で、ある程度の期間保存して満足しています。子どもによって、物との付き合い方にも違いがあると思います。大人のやり方にこだわず、その子に合ったお片付けを提案すればスムーズに進むかもしれません。
お片付けした後の気持ちの良さを伝える

娘はおもちゃの中でも、ぬいぐるみが特に大切なようです。以前はまとめてカゴに入れていたのですが、「ぬいぐるみ苦しそう。カゴに入れると、顔が全部見えなくなっちゃうね」など言って、ベッドに大量のぬいぐるみを隠して一緒に寝ていたことも。そんな娘のために、IKEAでキャスター付きのラックを買い、“3階建てのぬいぐるみビル”と名付けて、ぬいぐるみの顔が見えるように並べる収納に変えました。

この収納に変えてからは、娘も大喜びで進んで片付けてくれるようになりました。「3階はすみっコさんだね、全部の顔が見えてかわいいね!」など、お母さんやお父さんがお片付けした後の気持ち良さを言葉で投げかけてあげることも重要だと思います。子どもの頃から「お片付けした部屋って気持ちが良い」という感覚を味わっておくと、自然と身の回りを整えたいと思うようになり、それを実践できるように育っていくようです。
親は我慢、最終判断は子どもにおまかせ

「それ、最近使っていないでしょう?」など、整理中の子どもに口を出したくなるところですが、じっと我慢。トライアンドエラーで、最初はまったく進まなくても自分で何度も片付けていくうちに、どんどん早くできるようになります。子育てはすべてにおいてそうですが、お片付けにもじっくり付き合っていく覚悟が必要ですね。

息子は思い出の品など物に愛着の強い子だと思いますが、整理するスピードは早いのです。「思い出BOX」がいっぱいになってくると、一度見返してから手放す物を選びます。

「残す、残さないをどうやって決めるの?」と聞くと、「なんとなくだよ。これはもうなくて大丈夫!」とのこと。ラクマを利用することで「他のお友達に使ってもらえるかもしれない」と、息子にも笑顔が見られました。
お片付けは子ども達に必要な生きる力

お片付けを通した家の中の取捨選択によって、その後の買い物の仕方も変化します。大人も子どももそうですが、「いる?いらない?」の分別作業をやればやるほど、「今、自分が持っておきたい物」の判断が明確になっていきます。今の自分にとって必要な物を選び取る能力は、これからの子ども達にとって、とても大切な生きる力ではないでしょうか。
物や情報が溢れる時代を生きる子ども達にとって「今の自分に本当に必要な物はなんだろう?」をきちんと感じ取る力はとても大切。お片付けを通して身につくその力は、きっと人生を自分らしく幸せに生きるための力になってくれると信じています。